サブPCとして使っているノート型PCは、EeePC1005HAという、5,6年前に流行ったネットブックです。
このPCは、内臓で160GBのHDDを搭載していたのですが、Windows10に乗せ換えたときに中古のSSDに換装していました。
この時に換装したSSDが、KingstonのSSDNow V100で、32GBのモデルでした。
かなり古めのSSDなのですが、そもそも古いPCへ使用するため、最低限の容量と、とにかく安く、をモットーにして選択したドライブです。
横浜のドスパラで中古購入したもので、当時2,300円で購入できました。
このSSDですが、現在のファームウェアのバージョンが古く、公式サイトでも更新の案内が出ていました。
今回重い腰を上げてやっとファームウェアの更新をしたので、その時の手順などをここに載せておきます。
SSDのファームウェア更新とは?
そもそも、SSDのファームウェアの更新というのは必要なのでしょうか?
HDDのころは、ほとんどファームウェアなんて気にしないですんだのですが、どうやらSSDに内蔵されているコントローラは頻繁にアップデートされているらしく、どのメーカーのSSDも頻繁にファームウェアの更新が公開されているようです。
コントローラのプログラムのバグフィックスであったり、性能向上だったりと、その目的はさまざまなようですが、手間を惜しまないのであれば更新をして損はなさそうです。
そして今回使用しているKingstonのSSDNow v100ですが、発生頻度は極稀ながら、データが消える恐れがあるというバグに対する更新のようで、メーカーもファームウェアの更新をかなり強く推しているものでした。
結構古いSSDのため、恐らくこれ以上ファームウェアの更新はないでしょうから、最終版ということになりそうですので、先日ついに、ファームウェアの更新を行うこととしました。
ファームウェアの更新方法
メーカーにより、また、モデルによっても、更新の手順はまちまちのようです。
最近のSSDは、Windowsで実行できるツールが配布されていて、ツールを実行すれば簡単にファームのアップデートが出来るようでした。
しかし、今回のSSDは違います。
公式サイトで配布されているISOファイルをダウンロードし、それをCDなどに焼いて、CD起動することでファームウェアの更新が実行される仕組みのようです。

ここでさっそく問題発生!
このSSDを搭載しているPC、すなわちEeePC 1005HAには、CDドライブなんて付いていません!
そして我が家には、USB接続のCDドライブなんてものもありません!
でも大丈夫。USBメモリがあれば、なんとかなるものなんです。
USBメモリでファームウェアの更新をする
ではさっそく、USBメモリで起動してファームウェアを更新していきましょう。
簡単に、落としてきたISOファイルを、rufusで焼けばいいかと思っていました。
しかし、rufusでISOファイルを指定してみると、rufusで対応していない形式です、の悲しいメッセージが。
作戦変更して、なんとか手動で起動用USBメモリの作成に成功しました。
(1)RufusでFreeDosで起動可能USBメモリを作成する
まずは、USBメモリを準備し、先ほどのRufusを使ってFreeDosが起動できるようにします。
ほぼデフォルトのままで大丈夫だと思います。
「クイックフォーマット」のチェックと、「ブートディスクを作る」にチェックを入れて「FreeDos」を選択するのを間違えなければ大丈夫でしょう。
これでスタートを押せば、Freedosが起動するUSBメモリが作成されます。USBメモリの中身は消えますので、中にデータがある場合は事前にコピーなりしておいてくださいね。
(2)USBメモリにツールをコピーする
(1)で作成したUSBメモリに、ファームウェア更新用のツールをコピーすれば準備は完了です。
が、そう簡単にはいきませんでした。
ファームウェア更新用のISOファイルをエクスプローラで開いてみても、中身が何もないんです!
でも、サイズはあるので、絶対何か入っているはず!
エクスプローラに頼るのをやめて、ISOファイルを展開できるソフトを探してきました。
それがこのソフト。UniExtract2 です。
ツールを解凍して実行すると、最初は初期設定用の画面が出てきます。
いくつか質問されるのですが、英語なのでめんどくさいのでざっくり読みながら「next」を押していきます。基本的にデフォルトで問題ないでしょう。
すべて終わると、ツールが起動されます。シンプルな画面です。
対象書庫にISOを指定して、解凍先ディレクトリを適当に指定、OKを押せば、そこにISOの中身が展開されます。
今回のISOファイルは、解凍するとその中にさらにイメージファイル(.img)が入っていました。
イメージファイルもこのツールで解凍できるので、もう一度ツールを実行。
やっとツール本体が出てきましたので、これをすべてUSBにコピーします。
すると、いくつかのファイルが上書きしてもいいか聞いてきます。
恐らく、起動用USBメモリを作ったときに自動的に作られたファイルだと思うので、ここでは上書きはしないことにしました。
ここで確認しておいてほしいのは、実際に実行する必要があるファイルです。
「メモ帳」でAUTOEXEC.BATを開くと、情報が出てきます。
1 2 | cls JMISP616 |
どうやら「JMISP616」というプログラムを実行すればよいようですので、これを覚えておいてください。
ここまででファームウェア更新用USBの作成は終了です。
あとは、EeePCをこのUSBメモリで起動するだけです。
(3)ファームウェアを更新する
EeePCに作成したUSBメモリをさし、電源を入れます。
このPCの場合、起動中にESCキーを押すことで、起動デバイスを選択できます。
すると、SSDかUSBかを選ぶ画面になりますので、USBメモリを選択。
すると、USBメモリの内容が読み込まれ、FreeDosが起動してきます。
いろいろ書いてありますが、何も気にしなくていいです。
先ほど控えておいたコマンドを入力しましょう。
「jmisp616」と入れてエンターを押します。
すると、ライセンスに同意したか?と聞いてきますので「y」を押しましょう。
すると赤い文字で、「SSDの中身全部消えるけどいいよね?」と聞いてきます。
消えるとか言いつつ、ほんとは消えないんでしょ?なんて思っていましたが、ほんとに消えました!
事前のバックアップは必須です!
覚悟を決めて「y」を押すと、あとは自動的にファームウェアの更新が行われます。
いくつか項目がありましたが、最終的に「Update successful」と表示されれば終了です。
メッセージ通りCDを、ではなく、USBメモリを抜いて、PCを再起動すれば、ファームウェアの更新は終了です。
最後に
今回は、CDドライブがないため、USBメモリでファームウェアを更新しました。
この方法は、BIOSの更新やほかのメーカーのファームウェア更新など、いろいろな場合に使えると思うので、KingstonのSSDを使ってないから関係ないや!なんて寂しいことは言わないで覚えておいてくださいね。
あと、このような作業をするときは、データのバックアップは必須ですね。
今回は途中で確認メッセージが表示されましたが、何も表示せずにいきなりデータが消えるケースもありえます。
大事なデータは常にバックアップを取るのが基本ではあるのですが、なかなかできないのですがね。
さて、SSDのファームウェア更新は終わりましたが、データはすべて消えましたので、当然Windowsも起動しません。
というわけで、改めてWindows10をインストールしました。
その時の話は、既にこちらに公開してありますので興味のある方はそちらもどうぞ。

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