旧型PC(MT-WN1001)にChromeOSをインストールする

PC
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家に転がっていた旧型PC(マウスコンピュータのMT-WN1001)に、いまさらながらChromeOSをインストールしてみました。

結果、今までで一番実用的に動作しそうなのでここで報告しようと思います。

まあ、自分が再度実施するときのための覚え書きの意味合いが強いんですけどね。

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MT-WN1001でChrome OS Flexを試してみる

Chrome OS Flexをインストールする

7月に正式版が公開された、Chrome OS Flexをインストールしてみました。

メインで利用しているPCのChromeブラウザで、Chromebookリカバリユーティリティを利用してインストール用USBメモリを作成します。

その後、MT-WN1001をそのUSBメモリで起動すればOK。これでChrome OS Flexを試してみることができます。

実に簡単です。流石Googleが正式に公開しているだけのことはあります。

詳しい手順は公式が公開しているChrome OS Flex インストール ガイドを参照してください。

インストールを準備する - ChromeOS Flex ヘルプ
管理者が Windows、Mac、Linux デバイスに ChromeOS Flex をインストールすると、ユーザーは ChromeOS デバイスのさまざまな機能を利用できるようになります。 始める前に デバイスのモデルが認定されているかど...

なお、MT-WN1001はメモリが2GBしかないのですが、特に問題なくUSBメモリ起動は成功しました。

MT-WN1001でのChrome OS Flexの動作は?

USBメモリでの起動にはあっさり成功したのですが、いくつが問題点がありそうです。

問題点1

起動すると画面が90度回転しています。見にくいですし、マウス操作がとにかく大変です。

でもこれは簡単に対処できました。Shift+Ctrl+F3を押すことで、画面を90度回転させることが出来るので、これで正しい向きに直せました。

問題点2

通常使っているWiFIにうまく接続できませんでした。

MT-WN1001は2.4GHzにしか対応していないのはわかっているのですが、なぜかWindows10で認識したSSIDには接続できませんでした。

しかし、バンドステアリングという機能で飛ばしているSSIDのほうに接続を試みたところ、問題なく接続できました。

設定を確認しても認証方式や環濠方式も特に変わりがなく、なぜ片方にしか接続できないのかは不明です。

とりあえず今回はWiFiには接続でき、無事にインターネットにつながったのでこれ以上は追及しないこととしています。

問題点3

デバイス固有の機能がうまく動作しないようです。

具体的には、カメラとタッチスクリーンが動きませんでした。

内蔵カメラが動作するとWeb会議なども出来るのですが、残念ながらうまく動作しないようです。

ただ、このPCでWeb会議をする予定は全くないので、これはあまり問題ではないです。

またタッチスクリーンはあると便利そうですが、キーボードとタッチパッドは問題なく動作しているので通常のPC利用としては不足はなさそうです。

問題点4

上記デバイス固有問題の一部かもしれませんが、音が鳴りませんでした。

ネット接続の確認の意味でYoutubeで動画再生を行ったのですが、音が全くなりません。

ボリュームは操作できるのですが変化はなし。

USBスピーカーを使えば音が鳴るとの情報もあったのですが、1つしかないUSBポートは起動用USBメモリでふさがっているため試せませんでした。

また、USBスピーカーがないと音が鳴らないのであれば、あまり気軽に動画再生などを行うこともできず不便なので、ここはかなりのマイナスポイントです。

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ChromeOSは2種類ある!?

ChromeOS Flexを試してみたところ、基本動作はするものの一部機能がうまく動かないことがわかりました。

サブPCとしての利用を考えると、気軽なブラウジングと、動画視聴が主な使い方となりそうなので、問題点4の音が鳴らないというのはかなり致命的です。

そこでネット上で情報収集したところ、(MT-WN1001のCPUであるAtom x5-Z8300は、Cherry Trailという世代になるらしいのですが)この世代のPCだと音が出ないことが多いことがわかりました。

それと同時に、ChromeOSにはもう一種類あり、そちらだとCerryTrail世代でも音が鳴るかもしれないとの情報を手に入れました。

もう一種類のChromeOSとは本家のChromeOSのことであり、通常はChromeBookでしか利用できないのですが、有志の力により一般のPCにもインストールできるようになっているというのです!

これは試すしかないと情報を探すも、なかなか最新の情報に当たらず。

いくつかヒットしたものの、情報がちょっと古いことと、USBメモリを2つ使わないとUSBメモリへのインストールが出来ないものでした。(なぜかみんな同じ方法を紹介しているので、どれかのサイトが最初に公開され、それを試した人が記事を公開しているのだと思います)

結果、有志の方が公開している公式情報をもとにしてインストールすることに成功しました!

公式が公開している方法なので間違いはありませんし、USBメモリも1つで済みますよ!w

ChromeOSを試してみる(Brunch)

まずは公式ページを紹介しますね。なんならそこを見るだけでインストールできますので、この記事は見なくてもいいかもしれません!

brunch/Readme/install-with-windows.md at main ?? sebanc/brunch
Boot ChromeOS on x86_64 PC - Supports Intel CPU/GPU from 8th gen or AMD Ryzen - sebanc/brunch

なお、上記リンクもこれ以降の説明も、WindowsPCを利用した方法ですが、Linuxマシンでの手順も公開されていますので、上記リンクからたどってみてください。

なお以下の説明は公式のインストールガイドと並行して読んでもらうといいと思います。

USBインストールを実施する

まずは必要なものを揃えます。

  • 16GB以上のUSBメモリ
  • Windows10 or Windows11のマシン(性能がいいほうが楽です)
  • ChromeOSを動かすマシン(この記事ではMT-WN1001)

上記を揃えたらガイドに沿って作業を進めます。以下の番号はガイドと合わせてあります。

  1. ChromeOSのリカバリイメージ
    インストールガイドに従って、自分が利用するイメージをダウンロードします。今回はCherryTrail用なので、Intelの1st gen ->9th gen用となっているrammusをダウンロードします。ガイドのリンクからダウンロードサイトに飛べますので、そちらから落としてきます。今回は103をダウンロードしています。
  2. Brunchと呼ばれているインストール用ファイル
    こちらもガイドから。releases tabをクリックし、最新版を落とせばいいでしょう。上記で落としたバージョンと同じか、それ以上となるようにしてください。今回はBrunch r103 stableを落としました。1と2で、2つのファイルを落としてきましたが、1つディレクトリを作成してその中に入れておくと後の作業がわかりやすいです。ここでは「chromeos」というディレクトリをダウンロードディレクトリに作成し、その中にファイルを入れました。
  3. 続いてWLS2を起動します。WLS2の設定ができていない人は、設定を済ませてから以下に進んでください。これ以降はインストールされたuBuntuでの作業になります。
  4. この後使うパッケージをインストールします。pv、cgpt、tar、unzipが必要となります。uBuntuを立ち上げ、以下のコマンドを打ちます。
  5. cdコマンドを使って作業ディレクトリを移動します。先ほどの「chromeos」ディレクトリまで移動します。(以下は一例なので自分の環境に合わせてください)
  6. ダウンロードしたファイルを解凍します。まずはBrunchファイルです。以下コマンドのファイル名は、ダウンロードしてきたファイル名に変更してくださいね。
  7. 続いてChromeOSのイメージを解凍します。同じく、落としてきたファイル名に変更してくださいね。
  8. インストールイメージを作成します。この手順で、インストールUSB用のイメージファイルを作成します。-srcの後ろは、7で解凍したファイルです。zipがなくなったファイル名になっていると思います。-dstの後に指定しているchromeos.imgというファイルが作成されます。
  9. Windowsに戻り、作成したchromeos.imgを、Rufusを使ってUSBメモリに書き込みます。
    Rufus - The Official Website (Download, New Releases)
    Rufus is a small application that creates bootable USB drives, which can then be used to install or run Microsoft Window...
  10. MT-WN1001にUSBメモリを差し込み、電源を入れたらDELキー連打。BIOSが立ち上がったらbootをUSBメモリに変更して起動させます。これでChromeOSが起動してくるはずです。

Chrome OS(Brunch)の動作状況

Flexであった問題点はどうなっているか、早速見ていきましょう。

問題点1

状況は変わりませんが、Shift+Ctrl+F3で回転できるので問題なしです。

問題点2

こちらも同じですが、WiFiにはつながるので問題なしです。もし普段使っているWiFIにつながらないようなら、セキュリティレベルを落としたSSIDを作ってみるなどすると改善するかもしれません。

問題点3

残念ながら改善していません。設定をいじれば治るのか?調査が必要です。

問題点4

一番の懸念点でしたが、youtubeを再生したところ、なんと音がなりました!

これでブラウジング&動画視聴が問題なくできる環境となりましたので、今回のChromeOSインストールは大成功と言ってよさそうです!

最後に

ここまでの作業で、USBメモリからのChromeOS起動が出来るようになりました。

インストールガイドを見るとわかるのですが、この後、本体へのインストールも可能となっています。ただし、eMMC(HDDやSSDも)の中身はすべて消えてしまうため、その覚悟がある人だけ作業してください。マルチブートも出来るようですが、こちらは試していないので各自で確認してください。

なお上記では全く触れませんでしたが、ChromeOS(Brunch)を利用すると、Androidアプリの利用もできちゃいます!MT-WN1001ではCPUパワーが弱いのでどこまで使えるかわかりませんが、ChromeOSで出来ない部分をカバーできるのでとてもありがたいですね。

今回紹介した方法はGoogleが推奨している方法ではありませんので、問題が生じる可能性もあります。各自、自己責任のものに実施してください。何か問題が発生しても当方は一切の責任を負いませんので、ご了承ください。

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